割れてしまう子供の爪!皮膚科の先生に聞いたおすすめ手入れ

医学・健康

突然ですが、お子さんの爪が割れてしまうことはありませんか。私の娘もよく爪が割れてしまい、妻によく怒られています。ただ、本人としてはそんなつもりはないだろうに、少し爪が欠けたところを気になって触っていたら、爪がかけている部分が大きくなってしまい、結果妻に怒られてしまうということを繰り返しています。触っちゃダメだよと言われても、飛び出した爪は大人でも気になってしまうもの。

なんとか父親として対策はできないか皮膚科の先生に聞いてみました。今回は趣が違いますが、爪が割れないようにするために皮膚科の先生からアドバイス、聞いたことを還元したいと思います。

(目次)

  • 爪の構造は
  • 何故爪が割れてしまうのか
  • 爪を補強するには
  • 具体的な爪のケアは
爪の構造は

爪の割れる原因を説明する前に、爪というものがなにか知っておきしましょう。爪の主成分はケラチンと呼ばれるタンパク質です。爪は皮膚にくっついていると考えている方も多いとは思いますが、実は爪は指の先端の角質が変化し、板状に固まったものなのです。

我々が爪と呼んでいる部分は「爪甲(そうこう)」といいます。爪のつけ根から奥は「爪根(そうこん)」と呼ばれます。ここには爪の元になる大事なところ「爪母(そうぼ)」があります。付け根の白い部分です。この部分が成長して爪甲になるわけです。爪甲を支えている部分は「爪床」と呼ばれ、普通の表皮は無く、真皮以下は他の皮膚と同じ構造になっています。

爪甲は爪の元になる爪母からできるわけですが、爪甲の表層と深層では角質の性質が異なっています。何故かというと、近位部の爪母は(a)爪甲の表層をつくり、遠位部の爪母が(b)爪甲の深層を作るとされています。爪甲は2層構造になっているわけです。さらに細かくいうと、爪床と爪甲をくっつけるノリの部分を爪甲下ケラチンと呼ばれるため、一般的な爪という意味では爪は3層構造になります。

爪の硬さは、爪甲に含まれる水分の量やケラチンの組成によって変わってきます。 一般に乳幼児では爪甲はやわらかく、弾力性に富み、老人では硬く、もろくなります。
 爪の水分量は、外界の環境要因によって、5~24%程度まで変動するとされています。吸湿により柔軟化、乾燥により硬くなります。風呂上りに爪が切りやすいと感じることがあるのも、この吸湿による爪の柔軟化によるものです。 

何故爪が割れてしまうのか

爪の割れ方には、次の2通りあります。

■縦方向に割れる 「爪甲縦裂症(そうこうじゅうれつしょう)」

■薄くはがれる(俗に二枚爪といわれる)、 「爪甲層状分裂症(そうこううじょうぶんれつしょう)」

と呼ばれます。縦に割れる場合は腫瘍の可能性もあるので皮膚科など受診してください。一方、横に割れるような2枚爪と言われる割れ方はいくつか原因があります。

乳幼児の爪は柔らかいため、当然割れやすくなります。それでも原因をいくつか挙げていきましょう

外的衝撃

仕事上、指先をよく使う方(ピアニスト、タイピングの多い職業など)は他の方よりも指先にかかる圧が強いため、爪も割れやすくなります。

乾燥

爪の水分量は環境によって大きく変化します。乾燥しやすい冬の時期に爪は割れやすくなります。また、水仕事など洗剤を使用した場合、界面活性剤による爪の乾燥が目立ちます。他にも冬の時期だと、ウイルス感染予防としての頻回な手洗い消毒、アルコール消毒などが乾燥の原因になります。

栄養不足

爪はタンパク質から作られています。大前提としてタンパク質が不足していると、爪は割れやすくなります。日本人のタンパク質摂取量は年々低下しています。今や1950年代と同じくらいまで落ち込み、摂取するべきたんぱく質の量が摂れていない人も増えているのです。特に運動をする学生などは意識してタンパク質を多く取る必要はあります。他にタンパク質をうまく活用させるもととなるビタミン、特にビタミンA、Eは意識してとっても良いでしょう。

 

日本人のタンパク質摂取の推移(国民健康・栄養調査)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003224921

病気

病気でも、爪は割れやすくなります。特に、鉄欠乏性貧血などは有名です。女性の場合は、生理の程度によっては、重症な鉄欠乏性貧血に至ることもあります。ただ、ゆっくりとした経過のため本人は慣れてしまい、あまり気にしていないこともあります。息切れや疲れやすいなどの症状も鉄欠乏性貧血には特徴的です。鉄剤を病院で処方されれば、数ヶ月で改善しますので、お医者さんに相談してみましょう。最近、爪が割れやすくなった場合は、貧血のサインかもしれません。注意してください。

 

爪を強くするために

爪が割れる原因はいくつかありましたが、実際どうやって予防をすればよいでしょう。まず大前提として、栄養摂取になります。栄養不足ではいくら処置をしても、爪は改善しません。タンパク質、ビタミンを多くとるようにしましょう。良質なたんぱく質として、鶏のささみやムネ肉、卵をはじめ、植物性のタンパク質には豆腐や納豆などの大豆製品、青魚があります。どうしても食事での摂取が難しいようでしたら、プロテインを取り入れるのも大事です。必ずしも筋トレをしている人しかプロテインは取っちゃだめということはなく、体にとっての必須栄養素であるタンパク質を、プロテインで追加としてとることは決して悪いことではありません。

また、ビタミンAは皮膚や粘膜を作る栄養素であり、免疫力も上げるといわれています。結果、肌の乾燥を防ぎ、肌のバリア機能を高めます。また、ケラチンの形成にも欠かせません。タンパク質とともに積極的にビタミンAを取るようにしましょう。

爪の乾燥によって、爪も割れやすくなります。ビタミンAも大事ですが、冬の乾燥時期やウイルスによる手指洗浄によって乾燥がひどくなるよう場合は、こまめに保湿クリームを塗ることも大事です。

ネイルケア用品で爪を固くする方法もありますが、すくなくとも高校生以上からにしましょう。小さいお子さんの場合は積極的にはすすめません。食事と、保湿で対応するのが一番おすすめとのことです。

アメリカの皮膚科学会(ADA)が爪を健康に保つ秘訣を紹介していました。

米国皮膚科学会の提言
  1. やすりで爪を整え、滑らかに保つ
  2. 缶のプルタブを開けるなど、道具として爪を使わない
  3. 足の爪は定期的に切り、短く保つ
  4. 足の爪が厚くて切りづらい場合、500mLあたり小さじ1杯の塩を混ぜたぬるま湯に足を5-10分ほど浸す 
  5. 巻き爪は掘り起こしたりせず、特に腫れたり痛む場合は皮膚科を受診する
  6. 足に合った靴を履き、毎日履き替えるなどの工夫を

これらを守ることが爪を健康に保つ秘訣だと思います。また、どうしても爪を短く切ろうとしがちですが、正しい爪の切り方を紹介しておきます。

皮膚科学会|Q11 爪の切り方

このようなカットをスクエアカットといいます。爪を丸く切るのではなく、まっすぐにきり、角はしっかりとやすりをかけます。爪切りだけで終わらせるのではなくやすりを使うことが大事ですね。

 

皮膚科の先生に聞いたおすすめの爪の手入れグッズを紹介します!

こんな方におすすめ

  • 未就学児や乳幼児
  • 手指の乾燥などにより爪が割れやすいお子さん

 

 こちらは赤ちゃんの爪でも優しくカットできます。赤ちゃん、幼児の爪はやわらかく小さいため、深爪を防ぐ小さな刃先で安心して、爪をカットできまます。皮膚科の先生もおすすめだそうです。

 

 

 爪切りも大事ですが、やすりも同じように大事です。 電動もわるくはありませんが、角をまるくするだけならこちらの爪やすりもおすすめです。特殊加工された爪ヤスリの表面が、ミクロの突起状になっていて爪への当たりが優しく、爪をなめらかにしてくれます。Amazonレビューの評価も高く、安心して使用できます。      

 

 


 私は爪の手入れを、爪切りでしており、やすりは女性が使うものと思って育ちました。そうではなく、爪を健康に保つには男女関係ありません。子供のうちから爪はこうやって切るんだと教育ができていれば、それは大人になっても自然と習慣になります。小さいうちからぜひ、爪切り+やすりで爪を健康に保ちましょう。

それでは良い1日を

 

こんな記事も書いています。

 

免疫力UP!医師のすすめるビタミンAサプリメントの効果は?
おはようございます。みなさん、もうご存じだとは思いますがウイルスへの対策には抗生剤は効果なく体を温め、よく食べてよく寝るといった免疫力をいかに高めるかが重要といわれています。そんなか、注目したいのがビタミン...

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました