医師おすすめ!ビタミンEが豊富な食品とその効能について

医学・健康

ビタミンとは以前にも説明させてもらったとおり、栄養素を上手に活用するための触媒の役割を担っています。つまり、いくらタンパク質を摂取しても、ビタミンなどを十分に摂取していなければタンパク質も筋肉に変換・合成されないわけです。

そんなわけで、今回は若返りの秘訣、ビタミンEについて勉強してみましょう。

(目次)

  • ビタミンEとは
  • 摂取量は?
  • 食品ではなにがおすすめ?
  • 過剰摂取による副作用は?
ビタミンEとは

ビタミンEは、それぞれ生物学的活性度が異なる8種類にわけられます。α-、β-、γ-、δ-トコフェロール、および、α-、β-、γ-、δ-トコトリエノールです。基本的にはα-トコフェロールが体内に最も多く、生理作用が強いといわれています。

ビタミンEには強い抗酸化性作用があり、生体膜の機能を正常に保つことや、赤血球の溶血の防止、生殖を正常に保つことに関与しているといわれます。特に抗酸化作用は有名です。具体的には活性酸素による細胞へのダメージを軽減、保護する作用です。ふだん我々はタバコの煙、大気汚染、太陽の紫外線などによる環境中の活性酸素にさらされており、細胞を傷つけていますが、それらを予防するのがビタミンEの抗酸化作用といわれています。

1960年代にアメリカの生物学者ヘイフリックは、培養した正常の細胞には寿命があることを発見しました(ヘイフリックの限界)。細胞の中には細胞の分裂した回数をきちんと数える装置があって、ある回数を過ぎると細胞は死へと向かうプログラムが働き出すといわれます。これがアポトーシスです。この分裂がヒトでは50回までが上限でしたが、ビタミンEを追加すると、この細胞分裂が延長したという報告があります。

ほかには、ビタミンEは免疫機能に関与したり、血管を拡張させ、血小板凝集を妨げる動脈硬化予防の機能ももっています。つまりビタミンEには細胞を若々しく保たせる作用があるということです。

 

ビタミンEの摂取量は

ビタミンEは脂質とともに腸管からリンパ管を経由して体内に吸収されます。ただ、体内に分布するビタミンEの大部分がα-トコフェロールであるため食事摂取の目安としてはα-トコフェロールを基準としています。アメリカのビタミンEの推奨摂取量は15歳以上で15㎎(25IU)といわれています。日本でのビタミンEの推奨摂取量は15歳以上で7.5mgです。

平成27年度国民健康・栄養調査によると、ビタミンEの1日の摂取量の平均値は、男性6.9㎎、女性6.4㎎となっています。ビタミンEに関しては日本の推奨量を満たす程度の量を摂取できていると言えます。

ビタミンEが豊富な食品としてはアーモンドなどのナッツ類、胚芽油、穀類などがあります。ウナギなどの魚介類、大豆、緑黄色野菜にも豊富に含まれています。

ビタミンEの過剰摂取は?

ビタミンEは体内に蓄積しにくいために、通常の食事では過剰症、副作用が認めることはありませんでした。アメリカでは成人で1日上限1000㎎(1500IU)までとされています。

ただ、2014年のJournal of the National Cancer Institute誌で報告された35,000人以上の男性を対象としたランダム化プラセボ対照、Selenium and Vitamin E Cancer Prevention Trial(SELECT)試験ではビタミンE(1日400IU)を摂取するグループは前立腺がんを17%増加させたと報告しています。

高濃度のビタミンEを連日摂取する場合はは注意が必要かもしれません。

トコトリエノールとは

ビタミンEはトコフェロールとトコトリエノールの総称です。今まで説明していたビタミンEは体内にもっとも多いとされるα-トコフェロールのことを指します。

ただ、最近になってトコトリエノールが注目されるようになってきました。トコトリエノールはトコフェロールの40~60 倍の抗酸化作用があるといわれています。また、全身の細胞を炎症や酸化によるダメージからを守るだけでなく、脳や心臓の健康維持にも優れていると報告されています。

 

おすすめのビタミンEサプリメントは?

食事によってビタミンEは摂取できていますが、抗酸化作用を強く期待する場合は下記のサプリメントがおすすめです。

ソースナチュラルズ社の エランバイタルマルチプルです。こちらはビタミンE(天然D-アルファトコフェロール)が1粒に100IU含まれています。高容量が心配な場合はこちらを1-2錠内服すると各種ビタミンを効率よく摂取できます。


Olympian Labs,社のビタミンEコンプリートになります。1粒でα-トコフェロールが200IU、トコトリエノールが20㎎含まれています。このビタミンEだけを飲むというほうがよかもしれません。1日1粒をお勧めします。


Doctor’s Best社のEVNol SupraBio配合トコトリエノールは1粒でビタミンE(天然D-アルファトコフェロール)が20IU、トコトリエノールが50㎎配合されています。マルチビタミンはトコトリエノールが配合されいない場合が多いので、マルチビタミンにビタミンEを追加するならば、こちらを1日1粒とることをお勧めします。


今回は抗酸化作用のあるビタミンEを勉強してみました。ビタミンE自体は普段の食事から摂取できていますが、追加してとることでこれからも若々しく、疲れにくい体を意識する方にははおすすめかもしれません。

健康寿命を意識する時代になっています。糖質制限で痩せようとするのではなく、トレーニングをして痩せましょう。

ビタミン、ミネラルは筋肉の栄養です。

それでは良い1日を

 

 

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