米国高配当株式ETF -VYMとは?

投資・運用

  

初心者が投資を始める際には、どのような商品を購入するかで迷ってしまうかもしれません。

いわゆる我々がイメージする株は個別株といい、個別株でのリスクを心配す場合はインデックス投資でおすすめが上場株式の指標と連動しているETFです。

ETFには国内、海外の商品があります。

今回取り上げるVYMは、アメリカのETFです。この記事では、VYMがどのような商品や動向分析で役立つ指標、配当金、運用が向いている人などを紹介します。

目次

  • VYMとは
  • 分析するうえでの指標
  • 配当金の利回りと分配時期
  • VYMが向いている人は?

 

 

 VYMとは?

VYMは、日本では米国高配当株式ETFと呼ばれています。

アメリカのバンガード社が運用しているこのETFは、2006年に新たに登場しました。

バンガード社は、アメリカのペンシルバニア州にある投資会社です。1975年に設立されたバンガード社は、コストを抑えたインデックスファンドの取引をサポートする会社として有名です。

VYMの大きな特徴は、複数の銘柄を組み合わせた商品という点です。

VYMには、配当利回りが平均よりも大きい300以上の銘柄が組み入れられています。たとえば、アメリカのJPモルガン・チェースやエクソンモービル、ジョンソンエンドジョンソンなどは、VYMの構成で上位にランクインしている銘柄のひとつです。

VYM構成銘柄

大企業の銘柄が大きな割合を占めているのが、この商品の特徴です。

VYMを購入すれば、金融や消費財、テクノロジーといったアメリカのさまざまな業種の銘柄に一括で投資をすることができます。

複数の銘柄を組み合わせているVYMの場合、リスクを抑えた分散投資ができる点もメリットです。

また、VYMは、信託報酬が少ないことでも有名です。

VYMの信託報酬は0.060%です。バンガード社のVT(バンガード・トータル・ワールド・ストック)が0.08%、楽天VTが0.22%といったことを考えると破格の信託報酬です。

とにかく投資をするうえで大事なものが信託報酬つまり運用コストになりますから、信託報酬の低い商品というものでいかに優れた商品かがわかります。

バンガード社は、設立当初から運用のコストを下げることを一つの目標にしてきました。

公式ホームページでも紹介されているように、バンガード社は会社が設立された1975年から、投資商品の運用にかかるコストが年々下がっています。

このようなメリットは、日本の投資家からも高く評価されています。

日本でも、VYMのほかにもバンガード社のさまざまなETFを購入することが可能になっています。

国内でVYMを購入したいときは、SBI証券や楽天証券などから手続きができます。

配当金を重視するならぜひチェックしてみてください。

 

 VYM分析で参考となる指標

商品の動向をチェックするためにVYM分析をするときには、いくつかの指標を参考にすることができます。

たとえば、利益がでるかどうかを判断する際に役立つのが株価と配当金の推移です。

バンガード社のVYMの株価や配当金の推移は、バンガード社や証券会社などが公開しています。

グラフ化されたチャートをチェックしておくと、過去数年間の値動きがだいたいイメージできます。

ちなみに、VYMの株価と配当金は、2009年から2019年にかけて緩やかに上昇しています。途中で多少の変動は見られるものの、全体的には上昇傾向にあります。2020年のコロナショックに関しては致し方ないところはありますが、それ以前は米国経済と比例して順調に株価は上昇し、10年で200%まで上昇しています。

 

VYMチャート

 

セクターの構成比率や銘柄の比率も、VYM分析に役立つ指標です。

セクター別構成比率

 

2020年2月29日現在のセクターの構成比率は、金融が18.3%と1番多くなっています。2番目に割合が多いのは消費財、3番目はヘルスケアです。

消費財とヘルスケアは、いずれも割合が14%台となっています。4番目に多いテクノロジーの割合は、10.6%です。

このような数字を見ると、「景気の影響を受けやすいか」などがイメージできるかもしれません。不況で減収が予想される業種の割合が多い場合は、景気の変動で利益が変わってくる可能性があります。

銘柄の構成比率も、VYM分析で活用したい指標です。

VYMを構成する銘柄は、時期によっても変わります。実際、数年前に上位にランクインしていた企業が、ある時期からランキングに入らなくなる場合もあります。

最新の情報を得るためにも、銘柄の構成比率は定期的にチェックしておく必要があるでしょう。

2020年2月29日現在の構成比率では、JPモルガン・チェースやジョンソンエンドジョンソン、プロクター&ギャンブルなどが、ファンドの構成比率で上位を占めています。構成比率の割合が多い企業を見ておくと、今後の動向がイメージできるかもしれません。

 

 VYM – 配当金の利回りと配当時期

VYMの配当金の利回りは、2019年の時点では3.6%前後です。

このETFは、平均よりも利回りが大きい銘柄を集めた高配当の商品です。そのため、配当の利回りは比較的高い数字になっています。

バンガード社が公開している2019年の運用実績は、1口当たりの純資産額が85ドル、1口当たりの分配金額が0.652ドルです。

VYMの配当金は、毎年3月、6月、9月、12月に分配されます。VYMのようなアメリカのETFは、このような四半期ごとに配当時期が設けられているケースが多いです。配当金を希望する時期に受け取るには、権利落ちの日がいつかをチェックして、前日までに購入をしておく必要があります。

発生した配当金は、権利落ちの日の数日後に口座に入金されることが多く、利益が受け取れるまで余り時間はかかりません。

 VYMが向いている人は?

こんな方におすすめ

  • 投資初心者
  • コストパフォーマンス重視の投資家
  • アメリカ経済が今後も明るいと思える投資家

 

平均の利回りが大きい高配当の銘柄を組み合わせたVYMは、投資のリスクを極力抑えたい人に向いています。

300を超える銘柄に分散投資をするVYMは、1つの銘柄が値崩れした場合でもさほど大きな影響を受けずに済む可能性があります。

低リスクの分散投資の商品は利回りが少なく抑えられているケースもありますが、VYMの場合は配当の利回りも比較的大きいです。リスクを抑えながら一定のリターンが得られるところは、手堅く投資を進めていきたい人にとっても魅力的かもしれません。

リスクが少ないVYMは、投資に初めてトライする人にとっても比較的運用しやすいETFです。

初心者が投資を始める場合、運用のリスクが心配でなかなか購入に踏み切れないケースもあるかもしれません。

日本でも知名度が高いアメリカの大企業の銘柄を集めたVYMは、不況に伴うリスクの心配も比較的少なく済む可能性があります。

VYMは、ネット証券などを利用すれば購入や配当金の受け取りもスムーズに行えます。このETFは、最初から高配当の銘柄がセットになっているため、銘柄選びのプロセスで混乱してしまう心配もありません。

アメリカの銘柄に余り詳しくない人でもすぐにETFの投資が始められるところは、大きなメリットになるでしょう。


コストパフォーマンスを重視する投資家にも、VYMは向いています。

信託報酬が少ないVYMは、長く運用した場合でもコストが少なく済むというメリットがあります。

投資家にとって、運用中に発生する信託報酬は軽視できないコストです。

信託報酬は、運用している間に定期的に発生します。そのため、期間が長くなるほど運用の実績に与える影響も大きくなってしまうのが難点です。

このような点を気にする投資家は、商品を選ぶうえでもできるだけコストがかからない銘柄を選ぶ傾向があります。

運用のコストを少なく抑えているバンガード社の商品は、投資家からも広く利用されており、VYMも人気商品のひとつです。


アメリカの投資商品に興味がある人またアメリカ経済が今後も発展していくだろうと考える人もVYMが向いている人です。

上場株式投資のETFにはいろいろな商品がありますが、アメリカの投資商品に興味があって、あえてVYMのような米国籍のETFを購入する人もいます。四半期ごとに分配金が受け取れるところに魅力を感じている人も、少なくありません。

VYMの特徴を把握して自分に合った商品かどうかを判断してみましょう。

 

アメリカのETFであるVYMは、リスクが少ない分散投資ができる、運用のコストが少なく抑えられるなどのメリットがあります。

このような特徴に魅力を感じて運用を始めている人は、日本でも少なくありません。

自分に合った商品かどうかが判断できるかもしれません。メリットとデメリットをチェックして、自分に合った投資商品を見つけてみましょう。

 

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