医師の副業(死体検案編)

医学・健康

 

おはようございます。

私は開業していますので、メイン収入は開業医による給料です。

そちらでも貯蓄はしていますが

妻は投資をあまりこころよく思っていないため、

メイン収入を投資に割り当てることができないのが現状です。

 

投資に費やせる金額は副業の収入のみです。

投資信託、ETFは小額から可能といっても

小額過ぎてはお金に働いてもらうにも働かすことができません。

今はメインの仕事に支障を出さず副業収入を増やそうと励んでいるところです。

ちなみに先月の副業収入は19万円でした。

その内訳は死体検案が14万円、心電図読影3万円、産業医2万円となっています。

 

(追記)

以前まではコロナの影響のため健康診断も制限されていましたが、

最近健康診断も再開されるようになりました。

そのため毎日100件ほどの心電図読影を行なっています。

月に換算すると2000件ほど心電図読影になります。

1件の心電図読影が100円ですので、

だいぶ副業収入としても増収にはなってきました。

 

今回はメインの副収入となっている

死体検案という仕事を

紹介したいと思います。

 

死体検案について

(1)死体検案書と死亡診断書の違いについて

(2)具体的に何をするの?

(3)死体検案の相場はいくら?

 

死体検案書とは

私の副収入で一番多い仕事が死体検案となります。

死体検案とは文字通り、死体を検案し、死因を推測して

死体検案書

を発行するというものです。

それとは別に入院中もしく在宅などで死亡に立ち会った場合、

発行されるものが死亡診断書となります。

 

死体検案書と死亡診断書の違いは亡くなった時点で

その死亡を医師が確認するかどうかの違いです。

自宅で亡くなった場合でも

かかりつけの医師が死亡確認をした場合は

死亡診断書を記載、発行することができます。

発見されたときにすでに亡くなっていたが、

かかりつけの医師がいないため

連絡先が救急隊もしくは警察などになった場合は、

警察による現場検証後、事件性がないと判断した場合に

医師が死亡確認をして

死体検案書が発行されます。

死体検案が必要となった場合は、どんな事情であれ警察が事件性がないかを

確認、対応したうえで死体検案書を発行することになります。

事件性がある場合は、

より詳しい死体検案が必要なため法医学などの

専門医による死体検案が必要になってきます。

経過や現場の状況から警察が事件性がないと判断した場合、

医師に連絡が行き、死体検案をする流れになります。

私が副業としているのは後者の事件性のない死体検案になります。

具体的に死体検案は何をするの?

では実際、死体検案で警察より要請があった場合、

現場(亡くなった自宅)もしくは警察署などへ向かうことになります。

到着して死体検案をするわけですが、

まずは警察の方から発見までの経緯、現場の状況の説明、

検死官の方から死体の状態によって推定される死亡時刻の報告を受け、

矛盾がないか確認します。

そのあとは必要であれば、髄液の採取および血液採取を行います。

髄液採取は脳出血の有無の確認、

血液採取は虚血性心疾患での死去つまりトロポニンの検査また、

薬物を使用していなかったかを検査するために必要になります。

血液は心臓血でと言われますが、採取できれば部位はどこでも良いです。

 

ただ、死体の採血になりますのでかなり太い血管ではないと採取できないため

心臓穿刺、鎖骨下静脈や頸静脈などの太い血管からの採取が必要です。(血管が虚脱しておりなかなか難しいこともあります)

現場で行う検査結果を確認後、

脳出血によるものか虚血性心疾患によるものか、

それ以外の不詳の内因死

よるものかを決定します。

死因を可能な範囲で特定した上で、氏名、生年月日、死亡した場所、推定死亡時刻、死因を

記載し、死体検案書を作成するのが流れとなります。

 

死体検案の相場は?

死体検案は毎日あるわけではないです。

私の地域では待機可能な希望日を

あらかじめ伝えておき、

その当番日に警察から連絡がある場合、

対応するという流れになっています。

待機料として平日は大体5000円、土日は1万円となっています。

これは呼ばれても呼ばれなくても発生する金額です。

死体検案の要請があり、死体検案書を発行した場合は

私が対応している地域では死体検案書を発行するのに家族が払う金額が30000円、

そのうち、対応した医師への配分が1件につき20000円となります。

差額の1万円は対応する医師会の分になっていると思われます。

(※地域によって違いがあるかもしれません)

つまりある平日に死体検案をした場合は1回で25000円、

同日2回死体検案書を発行した場合、発生する金額は45000円となります。

なかなかの金額です。

   

実際やってみた感想は?

実際の感想と言いますと、

割り切ってしまえば悪くはないかといった程度です。

すごくいいわけではありません。

慣れてくるとドアtoドアで30分程度ですので、

時給換算にすればすごく魅力的には思えますが、

 

実際業務内容としてはそれなりにハードです。

現場に到着しても、

遺体が全て病院で亡くなった方のように綺麗なわけではありません。

朝起きたら冷たくなっていた遺体から独居で1ヶ月放置されミイラになった遺体や、

浴槽でなくなって放置されていた腐乱死体

自殺された遺体といったものまで多種多様な死体を見ることになります。

 

なかなか慣れるものではありませんし、精神的にはきついものがあります。

人によっては食事がとれなくなるほどの精神的なダメージはあるかもしれませんね。

破格の時間給は魅力ですので、

私もなんとか続けているだけで、

もし本業から投資に回せる余裕があれば積極的には受けていない仕事かもしれません。

病気をよくしよう、なくならないように努力していた勤務医だった頃には知らなかった仕事です。

医師というのはこういった仕事もあるんだなと思ったことを覚えています。

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死体検案の仕事は時間給は魅力だが、なかなかハード

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今回は私の副業の一部を紹介いたしました。

他にもないか随時探しています。また報告ができそうなものがありましたら

また別の機会に。

それでは良い1日を。

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